ゴミ屋敷に住んでいる高齢者の特徴【3つの原因と対処法】
超高齢化社会の日本では、一人暮らしの高齢者がごみ屋敷化してしまうことが社会問題となっています。
離れて暮らす家族が片付けを促したり、一緒に片付けたりすることが大事ですが、新型コロナの影響などでなかなか思うようにできないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、ごみ屋敷に住んでいる高齢者の特徴や3つの原因と対処法についてご紹介していきます。
◆ごみ屋敷に住む高齢者の特徴は?
ごみ屋敷に住む高齢者は、パートナーとの死別や熟年離婚、ペットロスなど様々なきっかけから片付けられなくなることがあります。
特に、「孤独」を感じている場合や、うつ症状が出ている場合などは、片付ける意志が全くないこともあります。
また、体力の衰えや認知機能の低下など、加齢に伴うことがきっかけとなるケースも多いです。
本気でごみ屋敷を整理したいと考えている方であれば、まず
住人の「モノが捨てられない、片付けられない」といった理由や原因を知ることが、ごみ屋敷改善の第一歩になります。
では、高齢者によくみられるごみ屋敷になる原因を解説していきます。
◆ゴミ屋敷の原因
原因1.捨てられない
捨てられないという方は、「捨てられない理由」が必ずあります。そのせいで、物をため込んでしまい、結果的に「ごみ屋敷」になってしまいます。
特に、ものが少ない時代に育った方々はこの傾向が強く、「捨てる」という行為に不安を感じてしまうことがあります。また、「もったいない」という思いが強い傾向もあります。
捨てられないという方の中には、「孤独感」から自分を守るために、物をため込むことで安心を得ている場合があります。
誰でも、自分が大切に思っている物を「捨てよう」とは思いません。
なぜ、大事なのかを理解することが重要です。
原因2.認知症
高齢になると認知症が原因となり、片づけることが難しくなります。具体的には、ごみをゴミだと判別できないとか、ごみの分別方法がわからなくなった、ごみ回収の日を忘れるということが起こります。
ほかにも、冷蔵庫の中でカビだらけになっている食材があったり、同じものを何個も買い、食べきれずにそのままにしてあることもあります。
原因3.心理的な病気・発達障害
ごみ屋敷にしてしまう原因には、「心理的な病気」もあります。
・うつ病
・統合失調症
・ホーディング障害 等
長年連れ添ったパートナーの死やペットロスなどからうつ病を発症し、ごみ屋敷となってしまうケースも多く見られます。
病気が原因のため、「片づけて」とか「片づけないと」と言われてもできません。
また、ADHDなどの発達障害のある方は、若いころから片付けができず、たまたま、高齢者になってから発覚するというケースもあります。
統合失調症ナビ:セルフチェック
高齢者がごみ屋敷化させてしまうのは、上記のような様々な要因が複合的に合わさっているということがあります。
最近では、新型コロナウイルスの影響で家族との交流やご近所付き合いが阻害されてしまい、結果として認知症が進みごみ屋敷化してしまうことも。
次に、対処法をご紹介していきます。
◆ゴミ屋敷住人への対処法
例えば、「久しぶりに帰ったら実家がごみ屋敷で驚いた」ということがあるかもしれません。
あまりの変りように驚き、ついごみ屋敷の住人であるご両親に怒りをぶつけたり、無理やり片付けてしまいたくなります。
ですが、こういった行為は間違いなんです。
そもそも、ゴミと判断できるものにも所有権があります。本人の許可なしに処分することはできません。
いきなり、怒ったりすれば家族関係も悪化しますし、また、無理やり片付けても、本人が理解・納得していなければすぐに元のゴミ屋敷になってしまいます。
ここで大切なのは、「ごみ屋敷」にさせる心理状態をどれだけ変えることができるか?ということです。
ご家族だけでなく近隣住民や行政など地域の方々と連携して、心理状態を改善するきっかけを与えることが重要なんです。
まずは、相手の状況や心理を理解し、ごみを捨てることの重要さを理解してもらいましょう。
◆まとめ
・高齢者がごみ屋敷にしてしまう原因は、3つある
・原因をよく理解し、本人とコミュニケーションをとりながら一緒に片付けを進める
・話し合いで、片付けの重要さを理解してもらうことが大事
じつは、ごみ屋敷化してしまっても、「子供や孫に迷惑をかけたくない」と考えている高齢者は多いんです。
ですが、様々な理由から自分で片付けることはできない状態になっていますので、本人の気持ちに寄り添うことが大事です。
矛盾しているように思えることでも、本人からみるとどれも本心です。
怒りをぶつけてしまったり、一方的に片付けてしまうことは厳禁です。
もちろん、一旦ごみ屋敷化してしまうと、片付けるための金銭的な問題や、一人で片付けられないなどの人的な問題も起こります。
行政では対応できないケースも多いため、ご家族の負担も増えてしまいます。
そうならないためには、「あれ?」と思った時の早期対応が大切です。
特に、高齢になってくると特有の「頑固さ」が強く出ているケースもあり、家族関係を悪化させずに、本人の話をよく聞きながら片付けることは、簡単ではありません。
「久遠」では、高齢者専門のスタッフがご本人・ご家族・地域包括支援センター・ケアマネと逐一情報を共有し、寄り添いながら片付けていくプランを作成いたします。
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