ゴミ屋敷が子供に与えるリスクとは!一番の被害者は子供です!!
「子供が散らかすから仕方ない」
「少しぐらいゴミがあったって生きていける」なんて思っていませんか?
ゴミ屋敷の一番の被害者は、実は自分で住む場所や生活環境を変えることができない子供たちなんです!
本来、家は子供たちにとって「安心・安全」な場所であるべきですが、ゴミ屋敷になってしまうとそこはまったく違う場所になってしまいます。
人格を形成する大事な幼少期の心身に与える影響も甚大です。
今回は、ゴミ屋敷が子供に与えるリスクと改善方法について解説していきます。
◆ゴミ屋敷が子供に与えるリスク
1.病気になるリスク
ゴミ屋敷には、たくさんの害虫や害獣が発生します。害虫に直接刺されたり、害獣の糞などから様々なウイルスや菌などが体内へ侵入することがあります。
また、カビが大量に発生しているゴミ屋敷では、カビから出る「毒素」を日常的に吸い込むことで「肺」への影響も懸念されます。
虫刺されやアレルギーはゴミ屋敷に住んでいなくてもなるため、甘く見られがちですが、免疫力の低い子供には非常に大きな問題です。
よく熱を出す、湿疹ができるなど、子供だから仕方ないと片付けていませんか?
カビの繁殖が増える梅雨時は、特に注意が必要です!
2.いじめられるリスク
ゴミが長期間放置されているような状況だと、子供たちの衣服にもゴミのニオイが染み付きます。
学校で、「なんか臭い」とか「ゴミのにおいがする」などいじめの原因になる可能性があります。
毎日お風呂に入っていても、生活スペースが汚い状態であればニオイはとれません。
3.片付けられない大人になるリスク
幼少期にゴミ屋敷という環境で育った子供たちは、大人になっても片付けが苦手やできないことが多くなります。
日常的に片付ける習慣を身につけていないため「片付けよう」という概念がないまま大人になってしまいます。
一人暮らしをはじめたら、実家と同じゴミ屋敷というのはよくある話で、悩んでいる方も少なくないのが現実です。
4.学力が低下するリスク
常にモノやゴミが散乱している生活環境だと、集中力が身に付きません。
学校でもらったプリントや勉強に必要なノートなどを家の中でなくしてしまうこともあり、結果として、学力の低下を招きます。
また、「決断力」や「段取り力」「モノを大切にする力」など、生きていく上で必要な能力が身に付かない可能性が高くなります。
子供の集中力は、生活環境にも大きな影響を受けてしまうので、きれいに整頓された秩序ある部屋で勉強させることが大事です。
大事なプリントや勉強道具などは、自分で整理して収納すると「段取り力」「決断力」を養います。
物事に集中することができないまま、大事なものを整理収納する能力がないまま大人になると、仕事にも影響がでます。
デスク回りで重要な書類をなくしたり、上司から指示されないと何もできない、大事な判断を要するとき人任せにする、責任感がないなど、お給料などの待遇面でマイナスの要素になってしまいます。
5.コミュニケーション力が低下するリスク
ゴミ屋敷では、人を家に招くといったことをしなくなるので、極端に人との接点が阻害されてしまうことがあります。
また、自分や自分の持ち物などに清潔感がないと指摘をされ続けていれば、自信がなくなってしまい、人と積極的にかかわることをしなくなります。
人格を形成する時期に、初対面の人とのかかわり方や、大人とのかかわり方を学ぶ機会が減ってしまうとコミュニケーションが苦手になってしまう可能性が大です。
人の家に呼ばれた時の作法など、常識的なことがわからないという大人になってしまう可能性もあります。
ゴミ屋敷で暮らすということは、子供にとって一つもメリットがなく、将来の可能性まで狭めてしまう危険があるのです。
◆ゴミ屋敷になった原因
子供の成長に大きな影響を与えるゴミ屋敷ですが、
そもそも、初めからゴミ屋敷だったわけではなく、ある時からゴミ屋敷へと徐々に変わっていったはずです。
ここでは、ゴミ屋敷になってしまった原因を探り、解決方法を考えてみましょう!
- 産後うつ
女性の場合、産後のホルモンの影響で「うつ」症状が出てしまうことがあります。
産直後から3か月ぐらいまでの間にあらわれやすい症状で、10人に1人は経験するといわれている身近なものです。
産後うつを発症すると、突然悲しくなったり、不安が襲ってきたり、無気力になったりして、片付けどころではなくなってしまいます。
過度な睡眠不足やワンオペ育児、相談できる人がそばにいない、夫の協力が得られないなどの原因から発症するといわれています。
いわゆる育児ノイローゼと言われる状態ですが、「うつ」症状に似ていることから「産後うつ」と言われるようになりました。
最近では、子育て支援センターでのサポートや心療内科などを受診するなど、対処法もいろいろあります。
大事なことは、「おかしいな」と思った時に、早めに専門家を頼ることです。
投薬などで症状が治まれば、元のように片付けできるようになったという人も多いです。
- 仕事が忙しい・家事シェアができない
最近では、共働きも増えているので、仕事が忙しくて家の掃除や片付けに手が回らないというご家庭も増えています。
特に日本では、家事シェア率が世界的に見てもまだまだ低いことを考えると、どうしても、ママだけに負担がかかってしまい片付けに手が回らなくなっていることがあります。
仕事に対して、真面目で責任感が強く、完璧主義なママほどごみ屋敷にしてしまう傾向があり、一度ゴミ屋敷になってしまうと、恥ずかしさから他人に相談しにくいので、悪循環に陥りやすい側面もあります。
とはいえ、仕事をしてしっかり稼ぐことも大事なので、ワンオペでどうしても手が回らないときは、家事代行などをお願いする方がストレスも減りますし、思い切って、家事育児への参加を旦那さんにお願いしたり、子供も一緒に簡単な家事を分担したり家族全員で改善する方法もあります。
- 片付けられない病気
先天的に片付けができない病気の場合や、うつなどの心理的疾患を抱えている場合があります。
「最近何もしていないのに涙が出る」「常に無気力」「がんばってもできない」などの症状がある方は、医療機関で心の状態を診察してもらいましょう。
心の病気は、本人にしかわからないため、周囲や一番理解してほしいパートナーからも「だらしない」など思われてしまいがちです。
病気が原因の場合は、医師の指示に従って、投薬など治療を優先させましょう。
また、親が心理的な疾患を抱えている場合は、ゴミ屋敷だけでなく子供とのかかわりにも影響が出ている場合があります。
場合によっては、虐待などにつながるケースもあるため、早めの対応が必要です。
◆ゴミ屋敷を片付けるには
ゴミ屋敷で生活せざるを得ない状況に置かれている子供たちのためにできることは、とにかく早く片付けをすることです。
まずは、現在の状態が自分でできる範囲か、業者に依頼しないと無理なのか考えましょう!
<自分で片付けるときのポイント>
1.準備をしっかりする
まずは、片付け・掃除に必要な道具を用意します。
・手袋(ニトリル+軍手、ニトリル+ゴム手袋など2重にするとバッチリです)
・ごみ袋(もえる・プラスティック・燃えない)
・段ボール(保留用)
・ビニールひも(いらない段ボールをまとめる用)
・洗剤類(キッチン用中性洗剤・お風呂用・トイレ用など)
・スポンジ
・雑巾
・バケツ
など用意しておきます。
手袋やゴミ袋は予備用も用意しておくといいですね。
2.一気にすべてやろうとしない
どうしても、一気に全部片づけようと思いがちですが、量によってはプロに任せないと難しいことがあります。また、自分ですべてやろうと思っても、人間の集中力には限界がありますので、慌てず、1部屋ずつやっていきましょう。
例)1日目 玄関・廊下のみ
2日目 リビング・寝室のみ
3日目 子供部屋
4日目 キッチン・お風呂・トイレ(水回り)のみ
などです。
順番は、やりやすいところからで構いません。水回りから始める方も多いです。
片付けに失敗してしまう人のほとんどが、ここでつまづきます。
1日ではやりきれないと割り切って、計画を立てましょう!
3.小学生以上の子供には、手伝ってもらう
お子さんが、小学生以上なら一緒に片づけるのも良い方法です。
親子で頑張るのは、子供の教育にとっても非常にいい影響をあたえるので、子供部屋などは子供に任せてみるのも一つです。
ただし、「やりなさい」だけでは子供も片づけられないので、「どのように片付けるか」「どうなったら終わりにしていいか」を明確に決める必要があります。
片付けがしやすいように、勉強道具や重要なプリント、おもちゃなどランク分けをしてあげることも必要になります。
もちろん、きちんとできた子供には、「片付けができたことをほめる」必要もあります。
ハードルが高いなと感じた方は、久遠にご相談ください。
親子で片付けるためのアドバイスや「かたいく(お片づけ教育)」講座も開講しています。
4.完璧を目指さない
ついつい完璧を目指してしまうのはやめましょう!
まずは、ゴミ屋敷化しているゴミを取り除くことが先決なので、細かいところまでを完璧に仕上げようと思ったら途中で気持ちが続かなくなります。
片付けに失敗する原因の一つなので、注意してください。
だいたい6~7割程度きれいになったらまずは合格です!
5.自分にごほうびをあげる
片付けができたら、必ず自分にご褒美をあげてください。
ゴミ屋敷化させてしまう女性は、気分転換が苦手な方も多いです。頑張った自分には、きちんとご褒美をあげて労ってあげましょう。
毎回続けることで、自分に自信が持てるようになりますよ!
子供も一緒にがんばったら、二人でおいしいケーキを食べるなんて言うのもありですね。
◆まとめ
親といえど、万能の神ではありません。
仕事と家事の両立に子育てまでプラスされ、全てを完璧に行おうとしても人間には限界があります。そして、必ずどこかに手が回らなくなります。
手が回らなくなったまま、見て見ぬふりをし続けると子供たちの成長にも大きな影響がでてしまい結果、大人になった子供から恨まれてしまうこともあるかもしれません。
そうならないために、今できることを一緒に考えましょう!
久遠では、家族全員で家事を分担するサポートを行っています。
ゴミ屋敷からの本当の脱却を目指しながら、家族全員がHAPPYになる対処を検討しましょう!